あるピアニストの呟き - カワサキタカヲ3動向 -

ピアノトリオ「TAKA3」の関連記事を中心に音楽雑記帳としております。

夕暮れ時の相方イヤホン・SE112

夕暮れ時。ウォーキングの時間である。頑固に減らない体重と戦い続けるための必須プログラム。しかもいくら歩いてもお金がかからない。ここで欠かせないのがBGMである。この時刻に嫌らしいほどに寄り添う音楽といえばECMのギタートリオ、ヤコブ・ブロトリオ辺りではないかと思うけれど。先頃3年ほど使用したAKGの音質が急速に損なわれて酷く隠るようになってしまった。息子が小遣いを貯めて新規購入したゼンハイザーと比較すると(生意気な奴!)同じイヤホンか!!と感じるレベルである。安物のオーディオテクニカの方が遥かにマシ。

イヤホン。たかが、されど、、のイヤホンである。
そこで急遽購入したのがSHURE/SE112。貧乏人故エントリーモデルなのであります。使い始めて2週間ほどでしょうか。レビューしてみます。まず僕がモニター用のヘッドホン、iPod使用のイヤホンを選択する場合の条件として、メーカをマイクメーカから選択するということになります。マイクを製造するメーカというのは意外に多いのですが、中でもゼンハイザーAKGSHUREということになりますか。AKGはヘッドホンで同じモデルを2台続けて使いましたが、当時のオーストリアモデルは丈夫で素晴らしい仕事をしてくれました。今でもそのイメージは若干ではありますが残っております。しかし昨今の中国生産に切り替えてからは、その造作に疑問の声が上がっているところがあり、肝心の音質も疑問視する向きもあります。実際、最近までAKGのイヤホンを使用しておりましたが、音質は良かったのですが筐体の造りに問題があるのか歩いていると振動が伝わり音楽を阻害するところがありました。座って聴く分には問題がないのですが、イヤホン本来の目的からすると気になるところです。また3年程度で酷く音が隠るようになり、おそらくは誰が聴いてもコレ変じゃない?と感じるであろうレベルだったと思います。そこで少し慌て加減で本機に買い替えしたところです。まず本機の位置付としてはエントリーモデルとなります。前回のAKGと比較するとボディサイズが圧倒的に大きいです。これは気になる人もいるかも知れない。またコードが太く、ゴワ付いておりますが、この辺は強度との引き換えと捉えて気にしないようにしております。そういうことで使い勝手というところでは慣れが必要かも知れません。全体から受ける印象は無骨でしっかりした造りである、、というところで、これは誰もが感じるところであり本機の分かりやすい特長でしょう。おそらくはこれまで使用したイヤホンの最長使用年数を更新する可能性があります。因に今まで最も好印象だったイヤホンは意外にも秋葉原の某中古Mac店(ご存知の方多数であろうS店です。)でオマケに付けてくれたオーディオテクニカのモノでした。さて肝心の音質です。最初に自分の音楽制作の数点を出勤途中の電車内で聴いてみました。いつもは降車寸前までスマホを視ている僕ですが、全くそれはなし。久しぶりに楽しく音楽に集中出来ましたが、驚きなのは自宅の音楽制作と同じイメージの音が作られていることです。自宅・成増山スタジオでは、MOTUのIFに直挿しでオーディオテクニカのモニターヘッドホンM40xを使用しておりますが、この原音再生は素晴らしいところがあります。その音とほぼ変らない質感、奥行き感、少し大袈裟に言えば音の世界が差し出される感じでしょうか。音質そのものに際立った特長はないように思います。やたらとハイが澄んでいるとか、低域の音圧が凄いとか、、そういう作為性は無いです。なのでこの器材に物足りなさを感じるユーザさんはいると思います。しかし、オーディオ機器はイヤホンに限らず、ソースをそのまま何の改変もせずに耳に届けて欲しい、というのが僕の昔からの考え方です。そういったことから音のバランス、定位というところは大切なポイントです。マイクメーカはそういうポイントを長年の蓄積からよく知っておられます。本機は金額的には安価と言えますが、それでも妥協は感じられない。適正としてはバンド音楽かな?と思います。ドラムのキックやベースに少しタイトで引き締まった感じがあるので、気持よく聴くことが出来ると思います。ジャズ、ロック向きですね。これがクラシックのフルオケから小、中規模の室内楽となるともう少し上位機種が欲しくなるかも知れませんが、僕は本機を末永く使いたいと思います。ハイセンスなイヤホンが多い昨今ではむしろ目立つ野暮ったさが頼もしいです。