あるピアニストの呟き - カワサキタカヲ3動向 -

ピアノトリオ「TAKA3」の関連記事を中心に音楽雑記帳としております。

こういう母親って!- ゲルニカ・改造への躍動

激務を終え帰宅すると何やら音楽が聴こえる。
リビングに入ると、嫁と息子がCDを聴きながら全然違うことをしている。
嫁はパソコンでネットを見ているし、息子はドラムの練習。パッドをテケテケ叩き続けている。
それで流れているのは、ジャコのバースデーコンサート(笑)
時折、息子が「凄い上手、ドラム誰?」とか呟いている。
僕が「ピーター・アースキンって人だよ。貸したステップス・パラドックスのドラムと一緒」と教えてあげる。

嫁が「マイケル・ブレッカーもそりゃイイが、私はボブ・ミンツァーの方が好き」とこの流れになると必ず出て来るお言葉。
聴き終わると、嫁が「次はどれにするかな、、!おおっ、お前コレをきくのじゃ!!」と取り出したのがゲルニカ(笑)

▲改造への躍動 ジャケに描かれるのは戸川純と上野耕治、徹底的なイメージ統一とコテコテの近現代クラシックの上にオペラから宝塚調?のヴォーカルが乗っかっている!バンドの形態を考えさせられる一枚。またクラシック音楽を吸収・創出することが如何に力のある音を成立させるか、という分かりやすい例でもある。

「さっきはメセニーのオフランプを聴かせたが、さっぱり分からんかった。駄目だな、コイツは。」と息子を蔑んだように見ている。
「こいつはな、まだ子供なんだ。あのようなサウンドと音楽の良さが分かるのはもう少し先ではないか」と僕。
そして彼女はゲルニカを流す。
我慢出来なくなったらしく一緒に歌い出す。工場見学とか、動力の姫とか、、。やれやれ、晩飯が喉を通らない。
息子「何コレ!?もういいよ。うー、、、」

嫁「最後まで聴きなさい。これを聴いた方が絶対に良いのだから」

そして自分は気持ち良さそうに一緒に歌っている。「しかし戸川純ってのは音程が悪いな」などと間の手をいれながら(笑)

こんな母親を持った息子に同情しますが、同時に自分の嫁がコイツで良かった、と思う瞬間です。
お年寄り達に愛の手を差し伸べる美容師、そしてヴォーカリスト
こういう女性はなかなか他にはいないだろう。ただひとつ願わくばきちんと音楽をやってください。アナタは自分の中の怪物に気付いていない。残念なことではあります。