あるピアニストの呟き - カワサキタカヲ3動向 -

ピアノトリオ「TAKA3」の関連記事を中心に音楽雑記帳としております。

あるピアニストの呟き ー カ ワ サ キ タ カ ヲ 3 の 動 向

このバンドからどれだけの影響を?

現在のECMでは、このバンドこそ「今が旬」と思います。

ヤコブ・ブロ トリオ

僕は、このギタートリオを昨年暮れから今年の年度始めにかけて齧るようにポツポツと耳にし始め、今では既に2枚のアルバムを持っております。

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このバンドを聴き始めた頃と、自分のピアノトリオの活動スタートとほぼシンクロしており、それは偶然なのですが、久しぶりに音楽的な影響を受けました。

この音楽がジャズかどうかは難しいところでしょう。もしこれがジャズであるのなら、僕はもの凄くジャズが好きだったということになる。

全くもって自覚ないなぁ、、、と猛省です。

まず、このヤコブブロ・ギタートリオに魅力を感じたのは、リズムの取り方となります。先を急がない!そして、大きな畝裏を持ってリズムをとりに行くという音楽は耳でやるものだ、、というえらく根源的かつピュアな音楽を展開しているわけです。

魅力というか売りとなるポイントは意外に多いです。

そのシンプルな構成とは裏腹に。

ヤコブ・ブロのギターが発する音色。柔らかく何処迄も伸びて行くような、まるで自分が夢の道を歩いているかのようであり、実際夕暮れの散歩などにお伴させるともうピッタリハマります。

そしてその音色で奏でられる究極的な美しい旋律。

シンプルで、音数としては絞り切っているので、最初は何だか浮遊感ばかりが耳に付き、最初聴いたときは「何コレ!何処が面白いの?」と全く理解出来ませんでした。ただでさえ鈍い人なので、まあ無理もなかったのですが。ところが、おそらく何かしらスイッチが入ったのでしょうか、数回聴いたところでもうダメ!完全に奴隷状態です。

深く練られた音を選ぶこと。自然で自分の考え得る最良のラインを辿ること。

本当に学ぶべき点であり、毎回聴く度に感心します。

そしてベースのトーマス・モーガンのアプローチです。おそらくギターのやっている内容にはこの書生さんのような好感度100%のお兄ちゃんしかいないでしょう。

決して器用ではないのですが、弾く内容自体にこの人だけの描くラインと無骨ながら実に慈愛に満ちた温かさ、包容力があります。時折ピッチを外す癖がありますが、修正がなかなか上手く(笑)聴き手を上手く丸め込みます。

そして、ドラムが2ndのリーダーアルバム「Stream」でヤン・クリステンセンからジョーイ・バロンに変りました。

これがまた素晴らしい。

昨年、一昨年とドラムと言えば、どちらかと言えばプログレ路線のヴァージル・ドナティかトランス、ドラムンベース的なジョジョメイヤー辺りを追っかけておりましたが、今では遠い世界です。

自分のバンドでもそうなのですが、やはり作品のパートに寄り添うドラムが必要であり、また聴くに於いても同様です。

ドラマーのスタイルで勝手に手数で刻まれても、それは違う方向です。

大切なのは作品第一であること、それは僕自身にも言えることです。

ドラムは、ダイナミクスアーティキュレーション、イメージを押出すアプローチに対応する急先鋒と言えます。

ジョーイバロンのアプローチは正にその規範となる素晴らしい演奏です。

彼の反応、繰り出す技を見ていると、如何にハーモニー、ひとつの音に対する鋭敏な耳を持っているか分かります。ピアニストから言わせると恐ろしいドラマーであるとも言えるでしょう。

そして、この三人で合奏するその全体のサウンドの素晴らしさ。是非、来日していただきたい。この年寄りの耳でしかと確認し、感動したいなぁ、、と思います。

リンクのYoutubeは窓の外に見える景色と演奏の何とも言えない陰影、それからバンドの雰囲気がをとてもよく伝えておりますのでURLを入れました。