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あるピアニストの呟き - pianist TAKA -

ピアニスト・タカの音楽記録です。音楽以外の様々な話題も取り上げます。

スマホ vs スティーヴン.キング

結局、電子書籍で読むということになるのだろうか?

今年2月より使用し始めた格安スマホ

バンドの動向や、知合いとのリアルタイム連絡、旅先での投稿、これはもう手放せない。

がしかし、これで本を読まなくなってしまった。

あれだけ本が好きだったのに少し悲しい。

そこでまた本に入れ込むように、かつてどっぷり浸っていたホラー作品にふれてみたいと思う。

そしてまた、自分があの世界へと誘われ触発され、イメージが膨らんだら良いのだけれど。

僕がホラー小説を読むようになったキッカケは、スティーブンキングの「シャイニング」を妹に薦められてからです。

あれは確か30歳頃ですが、そこからこれまで5回は読み返しています。

これは読む度に発見があり、味わい深くなります。

ホラーというジャンルは、底の浅いものが多いのは仕方のないところだと思うのですが、キングは少し違いますね。

このモダンホラーの帝王と呼ばれて久しい作家の作品を読んでいると、不思議に自分の少年時代がフラッシュバックし、忘れていたことを思い出すことがあります。

やたらと手早い床屋さん、自転車に乗って帰り道、襟足にかかる風の冷たさ。自転車を水たまりの真ん中で止めて、スタンドをかけ、ペダルをグルグル回す。水がシャーッと舞い上がって、時に虹ができることがある。

そういうとりとめの無いこと。

でも、それって単に記憶の欠片として脳裏に在るだけなのだろうか?

過去として終わったことに深い意味があるような気がして仕様がない。

 

彼の作品にはそういった子供の視線の先にある世界が描かれていることが実に多い。

そこがとても好きだ。

最近、遅ればせながら気が付いたのだけれど、この「シャイニング」の続編とも言われる「ドクター」というのがリリースされた。

コメントを読むと、「シャイニング」を読まないでこれを読むと失敗すると皆言っている。そりゃそうだろうな、と思う。

僕をスマホから少しでも本に戻してくれる作品、それがコレだったら理想なのだけれど、続編というのはどうなのかな。失敗することが多いような気がするけど。

それは本に限らない。

大ヒットした自動車のモデルチェンジでも似たケースは沢山ある。

シャイニングを超えるのは如何に最近調子を取り戻したと言われているキングでも大変なことに違いない。がっかりすることを恐れないで読もうと思う。

キング作品はもちろんこれだけではない。

中期の傑作「トミーノッカーズ」は今の日本の原発問題と重なる部分がかなり在るし、こうした人間とエネルギー問題に対して、この作家は昔から強い関心と深い洞察を持っていたことが分かる。

また、キング流ドラキュラもの「呪われた町」本当に素晴らしいと思う。その絵柄が眼前に広がる。その恐怖は驚くほど上質であり、極めて繊細な物語と言える。

かと思うとB級に割り切ったような面白くて、それだけでジェットコースターみたいにあっという間に読み切るのもある。つまりは自動車モノ恐怖「クリスティーン」映画も製作されており、意外に原作イメージに近いと僕は思った。

しかしここ数年のキングは読んでもダメだな、これは枯渇しちゃったかな、と感じたものだ。要素として優れたところがあっても全体としての塊感に乏しく、自分の作品の二番煎じ的なものが殆どだった。また登場人物に愛着を持ったり、入り込むということも難しかった。

最近の復活は信じてはいない。それだけかつての彼の作品群は凄いから。

でも、もう一度現行の彼の作品に触れてみたいと思います。

キングよ、頼むからスマホに勝ってください!