あるピアニストの呟き - pianist TAKA -

ピアニスト・タカの音楽記録です。音楽以外の様々な話題も取り上げます。

ヘッドホン考「ATH-M40xという選択」

1年程使っています。

audio-technica プロフェッショナルモニターヘッドホン ATH-M40x

使用用途は作曲、プログラミング時のモニター用ということになります。

ずっとAKGを使っており、一生ものだろうと思っていたのですが、分からないものです。前任者?のK141が天寿を全うし次のAKGを探したところ既に中国製となっており、あまりよい評価が出ておりませんでした。断線するとか、部品が脱落するとか、音質がハイ上がりでかつての滑らかさが失われたとか、大体そういった内容です。

また切り替わる直前のオーストリア製がオークションで高値で取引されておりましたが、何だかそういうマニアの世界に辟易したのですね。

大体探しているのは出音に出来るだけ忠実な完璧な執事のような何の面白味も無いモニターヘッドホンであったはずです。

僕はオーディオ的な音質を求めるということに吝かではないのですが、自分の音楽制作においてはかなりの割切りがあります。

そこで、自分の現在制作途中の作品をiPodに入れて、池袋のビックカメラ・オーディオ売り場に向いました。

片っ端から差し込んでは聴くを繰り返して迷わず選んだのがこのオーディオテクニカのM40xです。僕の中では間違いなく名器です。

最初側圧が強いかなと思いましたが、馴染みましたね。今ではこれで耳に蓋をするだけで気持ちの良い世界へと誘われます。またコードもストレートとカールコード、使わない方を入れるポーチも付いており良心的だな、と感心しました。

お店で聴いた時、全く部屋で鳴っているイメージ通りでしたのですこし驚きましたが、ふと製品に貼ってあった売り文句を見ると「原音再生を追求しました」と書いてありました。原音再生が叫ばれて久しいですが、オーディオ雑誌では最初からそれを否定するような評価も散見されます。「そもそも原音というのは何か、原音を出すというのは不可能なのだ!」というような内容です。しかしそれを言ったらダメですよ。

原音再生はあくまでも目指さないといけない基軸のひとつだと僕は思います。

特に音楽制作においてのモニターの役割からしたら当然のことです。

とはいうものの、この何の変哲もないヘッドホンが無個性なのか?というとそんなことはないと思います。

ハイ上がりでもなく、今時流行っている低域がブースとされた音でもない。中庸な音だと思います。むしろこれが新鮮です。長く作業しても、普通に音楽を聴いても全く疲れない。オールラウンドで対費用効果抜群の機材だと言えましょう。

デザインも無骨ですが僕はカッコいいと思いますね。国産では珍しいです。質感は全く文句無く手触り感がとてもいいです。

と良いことばかりのようですが、実はこのヘッドホン、とても音に対して忠実であり、言い方を変えればソースに対して厳しい一面があります。

例えばインディーズのアルバムなどで一線級より若干落ちる質感のものは、本当にその通りに再生します。つまり今正に僕がいる世界の音楽という意味です。

ゴチャゴチャな定位感希薄なサウンドは笑ってしまうくらいにそのまま(笑)

やれやれですね。

音の突っ込み過ぎには注意しましょうね。

バンド編成も無駄にでかくしない方が良いかも?とこのヘッドホンを使うとそんなことまで考えてしまうのでした。

尚、オーディオテクニカ全体にこの評価が当て嵌まるというものではありません。廉価モデルは使えないし、低域ばかり強調されたモデルもあります。

ピアニスト・タカおすすめ度 ★★★★☆4.5